EMクリーニングの顕著な特徴
EMって なぁに?
EMとは、Effective Microorganismsの略で有用微生物郡と訳されています。
EMは、沖縄の琉球大学農学部の比嘉照夫教授によって開発され、人間にとって良い働きをする微生物(乳酸菌・酵母菌・光合成細菌・放線菌・糸状菌)を集合させた液状態のものです。
乳酸菌・酵母菌など人間にとって良い働きをする微生物を『善玉菌』と言いますが、
色々な性格の善玉菌を組み合わせることで、大きな成果をもたらすことを比嘉教授が発見したのです☆
EMには こんな力があります
*土がいきいきし、農薬や化学肥料を使わなくても作物が豊かに実るようになります。
*界面活性剤を大幅に減らすことが出来ます。
*抗酸化力が強いので、病気になったり、物が腐ったりするのを防ぐ
*抗酸化力の力で+-の電気が起きないので、静電気も起きません
*大気中の湿気の調節してくれるので雨でもサラッとしていますカビ・衣類の変色を防いでくれます
*タバコ・ペット臭・体臭を消臭します
*悪玉菌のみ殺す抗菌作用があります
いい事だらけのEM菌♪それゆえに、初めはホントに大丈夫なのかな?って、疑ってしまったり、
信じられなかったりというのが普通かもしれません。菌だからといって悪いものだと考えないで。
お味噌やパンなど私たちの生活に『菌と共存』は必要なことです。EM菌は飲める栄養!
むしろ飲んだ方が良いのです(飲料用)!それほど安全・安心なもので、私たちはクリーニングをしています。
EMクリーニングとは(基本原理)
1.EM菌は、溶剤・水・衣服・空気中には、善玉菌も悪玉菌も存在します。その中の悪玉菌のみの繁殖を抑え、どっちつかずの微生物を善玉菌へと変え、衣類のいい状態に変えます。
善玉菌にEM-Xの抗酸化力(腐らないようにする力・酸化しものを元に戻す力)をプラスすることによって一段と洗浄力を上げる!!
抗酸化物質には、生地を傷めず、・変色も抑える。クリーニングにも抗酸化物質は、生地を蘇生するのに効果的なのです。
2.溶剤中の汚れは、EM菌のエサとなり、抗酸化物質や酸素を生成したり、加工剤(リンス剤)として働いたり洗浄力をアップさせる。その過程で、炭酸ガスやアンモニア等が消費され、酸素(オゾン)が発生する。(加工剤を使わなくても皮・毛皮が脱色せず洗える)
3.溶剤・水の抗酸化レベルが上がると、全ての物質が電気を失いノニオン化する。
したがって、電気的に付着している逆汚染物質がはずれ、静電気も起きない。(衣服の冴えがよくなる)
ドライ溶剤の中でのEM菌の働き
1.ドライ溶剤の中で菌は生きられるか?
使用したドライ溶剤、特にベースタンクの底に溜まっている水分部分を細菌が増殖する培地に接種すると下記の様にコロニー(*1)を形成した。
ドライ溶剤の中では菌は生きられないというのが定説だったが、それは間違いであった。
よって、菌はドライ溶剤の水分の中に存在していることが確認できた。
通常、クリーニングを重ねると溶剤中の水分に洗濯物から洗い出された汗や汚れなどの有機物が堆積してゆく。
この有機物をエサに腐敗性の微生物が増殖し、悪臭を発すると考えられる。
EMクリーニングの場合、悪臭の元になる有機物を発酵系の微生物が発酵分解したり、光合成細菌が有機物の分解途中で生成する有機酸などの中間物質を利用して増殖するために、匂いが少なく、汚れが溜まらないクリーニングが実現できることが考えられる。
(*1)寒天培地上にEMを添加し培養すると菌が増殖して、菌の固まりとして内部に現れて来ます。 これを コロニーと呼んでいます。
2.菌の種類とドライ溶剤の関係
EM活性液と光合成細菌活性液(CC3)をソープと一緒に溶剤に入れて3日後と5日後に菌数を計測した。
その結果は下記の通りである。EM活性液に存在する乳酸菌などは、日を経るに従い菌数が低下する事が確認された。
光合成細菌活性液(CC3)を添加した溶剤中にはほぼ同数で菌が推移しており、
EM活性液よりも長く溶剤内で生存できることが確認できた。
ドライクリーニングの場合は、定期的にEM活性液を添加する必要があることと、
光合成細菌活性液(CC3)が有効であることが考えられる。
1.上記の容器
1:ドライ溶剤原液(842ワッシャー時)
2:ドライ溶剤原液(842ワッシャー時)・EM活性液・CC3
3:ドライ溶剤原液(842ワッシャー)・CC3
4:酸化チタン(光触媒)・CC3
3日目の菌数 | 5日目の菌数 | |
1 | 検出されず | 検出されず |
2 | 4.0×104 | 3.0×103 |
3 | 1.1×106 | 1.4×106 |
4 | 2.0×10 | 4.6×106 |
2.EM活性液添加
※培地はModified Bennett agerを使用した。
ここで重要なことは、EMとCC3を一緒にまぜて置いておくと、容器2の分析データにもあるように、
どんどん菌は減少していき、最後にはドライ溶剤原液のように検出されなくなるということである。
EMとCC3はそれぞれ別の容器に保管し、ドライ機のバッチ洗いのときに初めて一緒に混ざる方法を行う必要があり、菌を減少しにくくするために定期的に活性化したEM(EM活性液・CC3など)を添加することが重要である。
容器3の分析データから、CC3(光合成細菌活性液)は、少量の水分があれば増殖し、
EM活性液より長く生きられるため、ドライクリーニングにおいて有効なEM資材である。
衣服や溶剤の汚れなどの有機物を分解する時に発生する悪臭ガスのもとになる有機水素や
アンモニアを光合成細菌は好んで利用して、光合成細菌の増殖エネルギーに変え、
悪臭を発生させないので、このことからも中性域のCC3はすべてのクリーニングに有効であるといえる。(ドライ・ランドリー・ウェットに利用可能)
CC3に含まれる光合成細菌は環境破壊につながるメタンガス(有毒ガス)を抑制する研究データも出ている。
容器4からの分析データで分かるように、光触媒は菌を死滅させると言われているが、日数が経過しても、分量を適正にしてやれば十分に併用できることがわかる。
従来のクリーニングは熱のエネルギーと摩擦のエネルギーだけであったが、これに光合成細菌を利用し、光のエネルギーと波動のエネルギーを取り入れることが大事だと考える。
現在の科学では波動のエネルギーをデータ化するのはできませんが、確実に現象・結果が出ており、
認めざる得ないことは事実である。
下記の写真は、光のエネルギーと波動のエネルギーを取り入れ、実際にクリーニングを1300ワッシャー行った後の溶剤とカートリッジフィルターです。
もちろん圧も上がらずにクリーニングができます。
通常クリーニング店では300ワッシャー~900ワッシャーでカートリッジを交換しますが、1300ワッシャーでも少し黄色く色づく程度ですので、オゾン発生器などを使用しなくても、CC3と波動(EMマイナスイオン水)で十分新液に近い状況でクリーニングが行えると考える。
ドライソープ サクラには光触媒が配合により、一層の溶剤の色調アップとベースタンクやカートリッジの
ヘドロ大幅減少の成果を上げており、溶剤管理がしやすくなっている。
EMクリーニング研究会でのEM活性液の特徴
EMは農業で多く使用され発展してきた技術であるが、クリーニングに応用することを考え研究していくうちに、必要な微生物の種類も違うことや使いやすさを追求すると、やはり改良が必要であった。
EMクリーニング研究会は基本の作り方をもとに研究開発をし、独自のクリーニング用EM活性液の製造に成功しました。
EMクリーニング研究会のEM活性液は、一般的に農業用として主流であるEM1号を主体とした赤黒い色のEM活性液ではなく、砂糖の分類である糖密とEMWを使用し、クリーニング用に改良された、ほぼ無色透明に近い色をしている。
匂いは柑橘系の香りである。
pHは平均2.8程度の酸性であるため、ドライクリーニングにおいてクリーニングEM活性液を使用している場合に酸価を計測すると、単純に「脂肪酸が多い」とだれもが判断しまいがちであるが、これは間違いである。
なぜこのような結果になるかというと、これは溶剤中の酸性のものすべてを計測してしまうためである。
クリーニング用EM活性液は酸でも「有機酸」であるため、衣類や機械などを痛めることはない。
たとえば、お寿司屋さんの手がお酢の力で荒れないのと同じように、同じような効果がEMにもあり肌や衣類を傷めないのです。
クリーニング用EM活性液を使用していると、最初の現象でドライ機のベースタンクや配管のヘドロが剥離するなどの効果がある。このとき腐敗臭の様な匂いがすることが多くあるが、驚かずに継続してEM投入し続けてほしいのです。
この現象は誰もが経験することであり、特別珍しいことではありません。ホットマシーンを使用している方にもよくある現象です。
この匂いが気になる場合は、光合成細菌活性液(CC3)の投入や蒸留をすると改善していくでしょう。
1.どのようなEM活性液を作る必要があるか?
汚れ物質の分解促進や悪臭の抑制には光合成細菌が不可欠であり、クリーニング用のEM活性液を作成する際には、光合成細菌の添加は必須となる。また、有機物の腐敗を止め、有害菌の増殖を抑制する為には主に乳酸菌の働きを強化する必要があると考える。
2.実際のクリーニング用EM活性液の状態
クリーニング研究会会員の活性液を顕微鏡下での観察と測定結果を比較すると、目指す活性液の品質が明確になってくる。
pH:酸性アルカリ性の指標 値が低いほど酸性
EC:電気伝導度 溶液中のエサの量に比例・塩分などが入ると高くなる。
ORP:酸化還元電位 水は低いほど良いと言われる。
酸 度:溶液中の酸の総量(EM活性液の場合 乳酸・酢酸などの有機酸)
糖 度:Brixメータで測定した値 溶液中のしょ糖の総量
乳酸菌主体の活性液を作成するには、同じ材料を使用しても、pHがより下がり、有機酸(酸度)を多く生成し、糖度が低い状態にする事が求められる。
3.乳酸菌主体の活性液を作成するには、特に下記の2点を注意する必要がある。
1.温度を40℃に保つ。 発酵温度を40℃に保つことによって、酵母の増殖を抑え乳酸菌の優先した活性液が作成できる。
2.攪拌(かくはん)をしない(混ぜない)
培養途中では攪拌をせず、密閉に近い状態で作成することが必要です。
EMクリーニング研究会資料 引用